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エシカル消費を通して社会課題解決に取り組んでいる企業12選

エシカル消費を通して社会課題解決に取り組んでいる企業12選

エシカル消費とは、人や社会、地域、環境に配慮した消費活動を通して、関連するさまざまな社会課題の解決に貢献する取り組みのことです。

「エシカル消費」と聞くと、なんとなく一般の消費者である私たちが普段の生活の中で行う取り組みと思われますが、実際には企業も、事業の中で資源やエネルギーを消費する際に、様々な形でエシカル消費を実践することができます。

この記事では、特にエシカル消費に積極的に取り組んでいる企業を厳選して12社ご紹介します。

それぞれの企業の取り組みの内容や、解決しようとしている社会課題についても説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

エシカル消費に積極的に取り組む企業12選

以下ではさっそく、人や社会、地域、環境におけるさまざまな課題に対して特に積極的に取り組んでいる企業を、主な3つの業界ごとにまとめてご紹介します。

ファッション業界

私たちの生活に身近なファッション業界ですが、実は環境問題や途上国の人々の生活に密接に関わっています。

逆に言えば、ファッション業界で企業がエシカルな取り組みを行うことで、様々な社会課題の解決に大きく貢献することができるのです。

H&M

スウェーデン発祥の大手アパレルメーカーH&Mは、衣料品を生産する際に発生する、水や空気、土壌などの自然環境への悪影響を減らすため、製品の生産に関わるサプライヤーに対し、有害な化学物質の使用を厳しく規制しています。さらに、世界中のH&Mの店舗に古着回収ボックスを設置し、衣類のリユース・リサイクルに世界最大の規模で取り組んでいます。

参考リンク:https://www2.hm.com/ja_jp/sustainability-at-hm/our-work/clean-up.html

People Tree

People Treeは、衣料品が多く生産されている途上国などの地域で、特に女性が家で家事と両立しながら行える仕事を提供して家庭の収入を向上させたり、現地の人々の健康や環境へのリスクが少ないオーガニックコットンを使用した製品を生産することで、生産地域の人々が安定的かつ安全に生産を行える仕組みをつくっています。

参考リンク:https://www.peopletree.co.jp/ecology/index.html



資生堂

衣料品だけでなく、化粧品の生産も自然環境に大きな影響を及ぼします。大手化粧品メーカーの資生堂は、特に水資源の保全の取り組みや、商品の容器包装にバイオマス由来素材・リサイクル素材を利用して、海洋プラスチックごみや生態系への悪影響を軽減する取り組みを行っています。

参考リンク:https://corp.shiseido.com/jp/sustainability/

食品・飲料業界


食品・飲料における生産流通販売など、それぞれのプロセスの中で「エシカル消費」を実践することで、さまざまな社会的効果を生み出している企業があります。

株式会社ロッテ

チョコレートなどのお菓子で有名なロッテは、その原料であるカカオ豆のフェアトレード*を推進し、生産地域での児童労働の撤廃に取り組んでいます。さらに、フードバンクへの商品の寄贈や、廃棄物の飼料化など、フードロスの削減に向けても積極的な取り組みを行っています。

参考リンク:https://www.lotte.co.jp/corporate/sustainability/

アサヒ飲料株式会社

アサヒ飲料株式会社は、事業を通した環境問題の解決に取り組んでいます。実際に、ペットボトルを100%環境配慮素材に切り替える取り組みや、「エコラベル」「CO2を食べる自販機」など多様な取り組みを行っています。

参考リンク:https://www.asahiinryo.co.jp/csv/eco/


スターバックスコーヒージャパン

 

「スターバックス」といえば、紙ストローやリサイクルなど、環境に配慮した取り組みで知られていますが、実は環境以外にも、人や社会、地域に貢献する取り組みも多く行っています。具体的には、災害時の被災地支援や、商品を通した日本各地の伝統文化の継承など様々な取り組みを行っているので、ご興味あればぜひ下記リンクからご参照ください。

参考リンク:https://www.starbucks.co.jp/socialimpact/

株式会社Perma Future

Perma Futureは、化学肥料を使用せずに栽培した茶葉でつくった、健康茶を販売しているベンチャー企業です。栽培に化学肥料を使わないことで、生態系への影響が抑えられ、同時に化学肥料の原料である石油の消費量の抑制にもつながっています。

参考リンク:https://permafuture2050.wixsite.com/official

 

家具・生活用品業界

ファッション、食品、飲料品と同じく、私たちの生活に身近な家具や生活用品。一見「エシカル消費」とは関係がない業界に思われますが、実は人や環境に寄り添った様々な取り組みが行われています。

IKEA

IKEAは、中でも環境問題の取り組みに非常に積極的な企業です。実際に、IKEAが調達する原材料は半分以上が再生可能素材であり、他にも環境や動物に配慮して作られたコットンやウールFSC認証の木材などを多く使用しています。

 

参考リンク:https://www.ikea.com/jp/ja/this-is-ikea/climate-environment/the-ikea-sustainability-strategy-pubfea4c210

 

ソニー株式会社

ソニーは、製品の製造工程における再生可能エネルギーの利用や、温室効果ガスの排出削減に取り組んでいます。さらに、商品として環境配慮製品やサービスを開発・提供することで、事業を通して環境問題への取り組みを世界に広げる活動を行っています。

参考リンク:https://www.sony.com/ja/SonyInfo/csr/eco/

株式会社良品計画

「無印良品」で知られる株式会社良品計画は、年齢や性別、能力などに関わらず誰にとっても使いやすいユニバーサルデザインの製品を販売し、「人」に配慮したものづくりを広げています。また、生産・流通の過程でキズや汚れなどによって販売できなくなった商品リサイクルしたり、値段を下げて販売したりするなど、ゴミを減らすための様々な工夫も行っています。

参考リンク:https://www.ryohin-keikaku.jp/sustainability/

その他

最後に、上で説明した業界以外で、それぞれ独自の商品やサービスを活かして社会課題解決に取り組んでいる企業を2つご紹介します。


株式会社大川印刷

 

大川印刷は、文字通り主に印刷物の作成・配送などを行う印刷会社ですが、その事業の中で、特に環境に優しい紙・インクを使用したり、「エコ配送」「CO2ゼロ印刷 」といった独自の取り組みを徹底して行うことで、「印刷」による環境への負荷を大幅に削減しています。

参考リンク:https://www.ohkawa-inc.co.jp/category/green_printing/

株式会社EARTHRISE(アースライズ)

アースライズは、ジュエリー(宝石)の輸入・販売を行う企業として、ジュエリーの生産地域で深刻な問題となっている紛争や児童労働、搾取、環境破壊を助長することなく、自然環境への負荷を減らし、人権・社会に配慮した「エシカルジュエリー」の販売に取り組んでいます。

参考リンク:https://earthrise-j.com/concept/about-ethical

まとめ|事業を通した社会課題解決という選択肢

このように上記の12の企業は、ファッションや食品、生活用品などそれぞれの業界で「エシカル消費」を実践し、企業として利益を追求する活動を行いながら、同時に社会課題の解決に貢献しています。

「社会課題解決」と聞くと、ボランティアやNPO、NGOの活動などを思い浮かべる方が多いですが、このように、企業がその事業のなかに人や社会、地域、環境に配慮した「エシカル消費」の要素を取り入れることで、企業も社会に対し大きな貢献ができるのです。

特に、環境汚染やフードロス、劣悪な労働環境といった、ともすれば企業の生産活動が原因となって引き起こされてしまう社会課題に対して、その企業自らが解決に向けた取り組みを行うことは、非常に効果的なアプローチといえます。

update: 2024.12.17