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SDGs(持続可能な開発目標)とは?17の目標について解説!

update: 2024.12.17

SDGs(持続可能な開発目標)とは?17の目標について解説!

SDGs(持続可能な開発目標)とは

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、2030年までに世界をより持続可能な方向に導くための国際的な行動計画です。これらの目標は、国際連合が2015年に採択したものであり、国々や関係者が貧困、飢餓、教育、ジェンダー平等、清潔な水、気候変動など、世界のさまざまな課題に取り組むための指針を提供しています。

SDGsは17の具体的な目標から構成されており、これらの目標は「経済的な繁栄」「社会的な包摂」「環境の保護」の3つの側面をバランスよく取り組むことを目指しています。

この記事ではSDGsで掲げられている17の目標について基礎的な事項を解説していきます。

SDGsの前身であるミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)について

SDGsの前身に当たるMDGs(Millennium Development Goals:ミレニアム開発目標)は、2000年に国際連合が採択した8つの目標で構成される国際的な開発目標でした。これらの目標は、2000年から2015年までの15年間に世界的な貧困の削減や社会的不平等の解消などの課題に取り組むためのものでした。

MDGsの8つの目標は以下の通りです:

  • 極度の貧困と飢餓の撲滅
  • すべての子供の普遍的な初等教育の確保
  • ジェンダー平等と女性の地位の向上
  • 子供および母親の健康の改善
  • HIV/AIDS、マラリア、その他の病気の撲滅
  • 環境の持続可能性の確保
  • 開発協力とパートナーシップの促進

MDGsは、途上国や国際社会に対して具体的な目標を提供し、政策やプログラムの開発に向けた指針となりました。15年間の実施において、一部の目標は大きな進展を見せましたが、すべての目標が完全に達成されたわけではありませんでした。

その後、MDGsの期限が迫る中で、より包括的で持続可能な開発を促進するためにSDGsが採択されました。SDGsはMDGsの継承と拡張ともいえるものであり、より広範囲で野心的な目標を設定し、すべての国々がその達成に向けて取り組むことを求めています。

日本におけるSDGsの主な取り組み

日本においても2016年に内閣府にSDGs推進本部が設置され政府の各省庁や地方自治体と連携し、SDGsの推進に向けた戦略や政策の策定、進捗状況のモニタリングを行っています。

日本政府によるSDGs推進に向けた具体的な取り組みは以下のようなものがあります。

気候変動対策の強化

日本政府は、温室効果ガスの削減目標を設定し、再生可能エネルギーの普及や省エネルギー技術の開発を推進しています。また、カーボンニュートラルな社会の実現に向けた政策の検討や国際的な交渉に積極的に参加しています。

教育の普及と質の向上

日本政府は、国内外での教育の普及と質の向上に取り組んでいます。特に、途上国における基礎教育の充実や職業訓練の支援、女子教育の推進などに重点を置いています。

健康への投資

日本政府は、健康への投資を通じて、SDGsの達成に貢献しています。国内では、医療制度の充実や保健増進のための施策を推進し、国際的には途上国への医療支援や感染症対策などに取り組んでいます。

持続可能な都市開発

日本政府は、都市部における持続可能な開発を推進しています。具体的には、交通インフラの整備や住宅の再生、自然災害への対策強化などが行われています。

産業とイノベーションの促進

日本政府は、産業界や研究機関と連携して、持続可能な技術やイノベーションの開発・普及を促進しています。特に、エコテクノロジーの育成やクリーンエネルギーの推進などに重点を置いています。

企業や投資家における取り組み-SDGsとESG

ESGとは、Environmental、 Social, and Governanceの頭文字を取った略語で、環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を指します。ESGは、企業や投資家が持続可能性や社会的責任に焦点を当て、評価するために重要な観点になりつつあります。

持続可能な社会に向けては、市民や企業におけるSDGsへの取り組みと、特に投資家に焦点をおいたESGの取り組みの双方のアプローチが重要だという考え方も広まってきています。

また、世界におけるESG投資額も年々増加傾向にあります。これは投資家が慈善活動として投資を行っているというわけではなく、投資家にとってもSDGsに取り組んでいる企業に対して投資を行った方がより多くのリターンが得られるようになっているのが大きな要因です。

有名企業の取り組みとして、例えば家具ブランドのIKEAは再生素材の使用や省エネルギー商品の販売、廃棄物のリサイクルなどに積極的に取り組んでいたり、スターバックスフェアトレード認証やコーヒー農家への支援などを通じて、コーヒー豆の生産者や農家の生活改善を目指しています。

このような企業の活動がブランドイメージを良くしていることで消費者の消費を促し、結果的にSDGsに取り組んでいる企業が投資家の注目を集めるようになっています。

SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標

SDGsの17の目標について簡単に解説していきます。

1.貧困をなくそう(No Poverty)

あらゆる形態の貧困を終わらせ、すべての人に基本的な生活水準を提供し、社会的な保護システムを強化する。

2.飢餓をゼロに(Zero Hunger)

飢餓を根絶し、すべての人が栄養豊富な食糧にアクセスできるようにし、持続可能な農業を推進する。

3.すべての人に健康と福祉を(Good Health and Well-being)

全ての年齢の人々に健康的な生活を保障し、医療アクセスを改善し、福祉を促進する。

4.質の高い教育をみんなに(Quality Education)

すべての人に公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を確保して、知識と技能を向上させる。

5.ジェンダー平等を実現しよう(Gender Equality)

男女平等を達成し、すべての女性と女児が差別や暴力から解放され、能力を最大限に発揮できるようにする。

6.安全な水とトイレを世界中に(Clean Water and Sanitation)

すべての人に安全で利用可能な飲料水と衛生施設を提供し、水質管理と衛生状態を向上させる。

7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに(Affordable and Clean Energy)

すべての人に手頃で信頼できる持続可能なエネルギーへのアクセスを確保し、再生可能エネルギーを推進する。

8.働きがいも経済成長も(Decent Work and Economic Growth)

持続可能な経済成長を促進し、全ての人々に生産的な雇用と働きがいのある仕事を提供する。

9.産業と技術革新の基盤をつくろう(Industry, Innovation and Infrastructure)

強靭なインフラを構築し、包括的かつ持続可能な産業化を促進し、技術革新を支援する。

10.人や国の不平等をなくそう(Reduced Inequality)

国内外の不平等を是正し、すべての人に公平な機会を提供し、社会的、経済的、政治的包摂を促進する。

11.住み続けられるまちづくりを(Sustainable Cities and Communities)

都市と人間の居住地を包括的、安全、強靭かつ持続可能にし、誰もが居住する権利を享受できるようにする。

12.つくる責任、つかう責任(Responsible Consumption and Production)

持続可能な消費と生産のパターンを確立し、資源の効率的な利用と廃棄物の削減を推進する。

13.気候変動に具体的な対策を(Climate Action)

気候変動の影響を軽減し、適応と緩和のための緊急対策を実施し、気候変動に対するレジリエンスを高める。

14.海の豊かさを守ろう(Life Below Water)

海洋とその資源を保護し、持続可能な利用を確保し、海洋生態系を健全に保つための対策を推進する。

15.陸の豊かさも守ろう(Life on Land)

陸域生態系の保護と回復を推進し、持続可能な森林管理、砂漠化対策、生物多様性の損失を防止する。

16.平和と公正をすべての人に(Peace, Justice, and Strong Institutions)

平和で包摂的な社会を築き、すべての人に司法へのアクセスを提供し、説明責任のある包摂的な制度を構築する。

17.パートナーシップで目標を達成しよう(Partnerships for the Goals)

持続可能な開発のために国際的な協力とパートナーシップを強化し、資源と知識の共有を促進する。

SDGs(持続可能な開発目標)のまとめ

SDGsは私たち一人ひとりが行動するための具体的な指針です。持続可能な未来を築くためには、個人としてできることを考え、実行に移すことが重要です。日常生活の中で小さな行動から始め、より良い世界を次の世代に残すために共に取り組んでいきましょう!

update: 2024.12.17