
森林火災の原因とは?人為的要因70%の実態と予防対策を徹底解説
update: 2025.7.6
森林火災の原因とは?人為的要因70%の実態と予防対策を徹底解説
森林火災は単なる自然災害ではありません。地球温暖化との「負の連鎖」により、その発生リスクは2050年までに50%も増加すると予測されています。一度失われた森林が元の姿を取り戻すまでには数十年もの歳月が必要であり、その間、私たちの生活を支える森林の機能は失われたままとなります。
本記事では、林野庁の最新データをもとに森林火災の原因を詳しく分析し、なぜ「たき火」が原因の32.6%を占めるのか、地球温暖化がどのように森林火災リスクを高めているのかを解説します。そして、私たち一人ひとりができる具体的な予防策から、企業や地域社会が取り組むべき対策まで、社会全体で森林を守るための実践的な方法をご紹介します。
森林火災とは何か

森林火災の定義と呼称
森林火災とは、山や森林で広範囲にわたって発生する火災の総称です。日本では「山火事」「山林火災」「林野火災」などとも呼ばれ、行政文書では主に「林野火災」という用語が使用されています。英語では「wildfire」と表現され、文字通り「野生の火」という意味を持ちます。
火災は燃焼形態により、地表の草や落葉を伝わる「地表火」、樹冠部が燃える「樹冠火」、樹幹が燃える「樹幹火」、地中で燃える「地中火」に分類されます。日本で最も多いのは地表火で、風が強い場合は時速20kmもの速さで延焼することがあります。
日本における森林火災の現状
日本では年間約1,200〜1,300件の森林火災が発生しています。これを1日あたりに換算すると、全国のどこかで毎日3〜4件の山火事が起きている計算になります。
令和4年(2022年)の統計では、森林火災は1,239件発生し、焼損面積は約700ヘクタール、損害額は約3.5億円に上りました。1件あたりの平均焼損面積は約0.56ヘクタールと、早期消火により大規模化を防いでいることがわかります。
発生時期は1月から5月に集中しており、この期間だけで年間発生件数の約70%を占めています。特に4月は最も火災が多く、空気の乾燥と野外活動の増加が重なることが要因とされています。
世界的な森林火災の増加傾向

世界規模で見ると、森林火災の状況はより深刻です。2001年から2023年までのデータによると、森林火災による焼失面積は年間約5.4%ずつ増加しており、過去20年間で約2倍に拡大しました。
国連環境計画(UNEP)の2022年報告書によれば、地球温暖化の影響により、森林火災の発生リスクは2030年までに14%、2050年までに30%、2100年には50%増加すると予測されています。
特に注目すべきは、火災が全樹木損失に占める割合の変化です。2001年には約20%だったものが、現在では約33%まで増加しており、森林破壊の主要因となりつつあります。2023〜2024年の森林火災によるCO2排出量は平均を16%上回り、86億トンに達しました。
参考:林野庁「日本では山火事はどの位発生しているの?」
総務省消防庁「令和4年版 消防白書」
森林火災の原因 – 人為的要因
日本における人為的原因の統計
林野庁の統計によると、2022年に発生した森林火災1,239件のうち、原因が判明したものの約70%(862件)が人為的要因によるものでした。自然現象による火災は日本では極めて稀で、森林火災の大半は人間の活動に起因しています。
令和元年から令和5年までの5年間の平均データでは、原因別の内訳は以下の通りです:
– たき火:32.6%(最多)
– 火入れ(野焼き):約15%
– 放火(疑い含む):約10%
– たばこ:約8%
– 火遊び:約5%

具体的な人為的原因の詳細解説
これらの原因について、なぜ火災につながるのか、どのような状況で発生しやすいのかを詳しく見ていきます。
たき火による火災
全体の32.6%を占める「たき火」は、最も注意が必要な原因です。キャンプや山仕事での休憩時など、火の始末が不十分なまま現場を離れることで火災に発展します。
特に危険なのは、強風時のたき火です。火の粉が飛散して枯れ葉や枯れ枝に燃え移り、瞬く間に延焼します。また、地面に直接火を焚くと、地中の根や腐葉土が燻り続け、数時間後に発火することもあります。
予防には、指定された場所以外での火の使用を避け、水を十分に用意し、完全に消火してから現場を離れることが重要です。
火入れ(野焼き)
農業活動の一環として行われる野焼きは、適切に管理されれば問題ありませんが、気象条件を誤ると大規模火災につながります。
危険な条件として、乾燥注意報発令時、風速が強い日、周囲に枯れ草が多い時期などが挙げられます。多くの自治体では、火入れを行う際の届出制度や実施条件を定めており、これらの規則を守ることが火災予防につながります。
放火
放火は意図的な犯罪行為であり、社会問題として深刻です。人目につきにくい山林は放火のターゲットになりやすく、発見が遅れることで被害が拡大します。
地域での見回り活動や、不審者情報の共有、山林への立ち入り管理などの防犯対策が重要となります。
たばこ
たばこの不始末による火災は、ポイ捨てが主な原因です。火が完全に消えていないたばこが、乾燥した落ち葉に接触することで発火します。
歩きたばこの禁止、指定場所での喫煙、携帯灰皿の使用など、基本的なマナーを守ることで防げる火災です。
海外の事例
2019年のアマゾン熱帯雨林火災では、ブラジル政府の開発優先政策が背景にありました。農地拡大のための意図的な火入れが奨励され、森林火災の発生件数が前年比85%増加しました。
ボリビアでも同様に、農地拡大を目的とした森林の焼き払いを認める法律が火災を助長したとして、環境保護団体から強い批判を受けています。これらの事例は、政策と森林火災の密接な関係を示しています。
参考:林野庁「山火事の直接的な原因にはどのようなものがあるの?」
消防庁「林野火災を防ごう!」

森林火災の原因 – 自然要因と気候変動
自然発火のメカニズム
自然発火による森林火災は、主に極度の乾燥状態で発生します。水分を失った枯れ葉や枯れ枝が風で擦れ合うことで摩擦熱が生じ、発火点に達すると火災が発生します。
落雷も自然発火の原因となりますが、日本では雷雨を伴うことが多いため、落雷による森林火災は稀です。一方、北米などでは「ドライサンダーストーム」と呼ばれる雨を伴わない雷が森林火災の主要因となっています。
フェーン現象も重要な要因です。山を越えた乾燥した高温の風が吹き下ろすことで、湿度が急激に低下し、火災が発生しやすい環境を作ります。アメリカのカリフォルニア州では、秋から冬にかけてのフェーン現象が大規模火災の引き金となることが多く報告されています。
地球温暖化との関係

地球温暖化と森林火災は「負の連鎖」の関係にあります。温暖化により気温が上昇し、土壌や植物の水分が失われやすくなることで、火災リスクが高まります。そして火災により放出されたCO2が温暖化をさらに加速させるという悪循環が生じています。
具体的な連鎖は以下の通りです:
- 地球温暖化の進行による気温上昇と乾燥化
- 森林火災の発生頻度と規模の増大
- 大量のCO2放出(世界の年間排出量の20〜30%)
- 大気中の温室効果ガス濃度の上昇
- さらなる地球温暖化の進行
環境省の報告によれば、高温化により自然鎮火が困難になり、火災の長期化・大規模化が進んでいます。
具体的な気候変動の影響
2019年6月以降、北極圏で100件以上の大規模かつ長期的な森林火災が確認されました。これは例年の5〜10月の火災シーズンと比較して、発生地の緯度、規模、持続期間すべてが異例でした。
アラスカでは2019年7月4日に過去最高気温の32℃を記録。シベリアの森林火災発生地域でも、6月の平均気温が長期平均より10℃近く高くなりました。北極圏は地球上で最も急速に温暖化が進行している地域であり、これが森林火災リスクを著しく高めています。
カナダのオンタリオ州では、大規模森林火災による粒子状物質が深刻な大気汚染を引き起こし、周辺都市の住民の健康に影響を与えました。

森林火災が環境に与える影響
森林火災は単に木を燃やすだけでなく、地球環境全体に深刻な影響を及ぼします。
CO2排出量の観点では、2019年9月から2020年2月のオーストラリア大規模火災で約400メガトンのCO2が放出されました。2019年8月のアマゾン火災では255メガトンのCO2に加え、一酸化炭素、窒素酸化物なども大量に放出されました。
生態系への影響も甚大です。オーストラリアの火災では約30億匹の動物が死亡または生息地を失い、コアラは総数の3分の1が死亡しました。さらに、森林の回復力も低下しており、元通りに回復する前に再び火災を受けるケースが増えています。
参考:国立環境研究所「世界気象機関、北極圏で記録的森林火災が発生していると報告」
日本特有の森林火災リスク
季節的な発生パターン
日本の森林火災には明確な季節性があります。年間発生件数の約70%が1月から5月に集中しており、特に4月が最も多い月となっています。
この時期に火災が多発する理由として、以下の要因が挙げられます:
– 冬から春にかけての空気の乾燥
– 森林内の落ち葉の堆積
– 強風の日が多い
– 山菜採りなど山に入る人の増加
– 農作業に伴う枯草焼きの実施

消防庁の統計では、3月から5月の3か月間だけで年間火災件数の約50%を占めており、この時期の火災予防が特に重要となっています。
地域的特徴
日本の森林火災は地域によって異なる特徴を持っています。瀬戸内海の島々は、降水量が少なく乾燥しやすい気候のため、歴史的に森林火災が多発してきました。各島では過去の被災経験から、独自の防火対策や早期発見システムを構築しています。
かつての北海道は、日本の中でも特に森林火災が多い地域でした。統計のある1886年から1945年の60年間に約150万ヘクタールが焼失し、これは当時の北海道の森林面積(約390万ヘクタール)の4割弱に相当します。開拓時代の焼き畑や不注意な火の扱いが主な原因でした。
現在では、各地域の気候特性に応じた防火対策が進められており、地域ごとの火災危険度マップの作成や、住民への啓発活動が行われています。
日本の森林火災が大規模化しにくい理由
世界的に見ると、日本の森林火災は比較的小規模で収まることが多く、1件あたりの平均焼損面積は約0.56ヘクタールにとどまっています。これには以下の要因があります:
- 早期消火体制の充実
– 119番通報システムの整備
– 消防団を含む地域防災組織の存在
– ヘリコプターによる空中消火の迅速な実施
- 地形的要因
– 山間部に集落が点在し、早期発見されやすい
– 道路網の整備により消防車両のアクセスが比較的良好
– 河川や谷により自然の防火帯が形成されている
- 防火対策の徹底
– 防火帯の計画的な設置
– 防火性の高い樹種の植栽
– 林道の整備による消火活動の効率化
- 監視体制の強化
– 森林パトロールの実施
– 防災無線による注意喚起
– 火災気象通報システムの活用
これらの取り組みにより、日本では森林火災の早期発見・早期消火が可能となり、大規模化を防いでいます。しかし、気候変動の影響により今後はリスクが高まる可能性があるため、継続的な対策の強化が求められています。
参考:林野庁「日本では山火事はどの位発生しているの?」、消防庁「林野火災対策」
社会問題としての森林火災

経済的損失
森林火災による経済的損失は、直接的な被害だけでも年間約3.5億円に上ります。しかし、これは氷山の一角に過ぎません。実際の経済的影響は以下のように多岐にわたります:
直接的損失:
– 立木の焼失による林業被害
– 消火活動にかかる人件費・機材費
– 住宅や施設の焼失
間接的損失:
– 観光業への打撃(景観の喪失、観光客の減少)
– 農業被害(煙による日照不足、灰の降下)
– インフラ復旧費用(電線、道路など)
– 森林の公益的機能の喪失(水源涵養、土砂流出防止など)
長期的には、焼失した森林が元の状態に回復するまでに数十年を要し、その間の経済的損失は計り知れません。特に観光資源としての森林を失った地域では、地域経済全体への影響が深刻化します。
健康被害
森林火災は直接的な火傷や煙の吸入による被害だけでなく、広範囲にわたる健康被害をもたらします。
大気汚染による影響:
– PM2.5などの微小粒子状物質による呼吸器疾患
– 喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の悪化
– 心血管系疾患のリスク増加
– 目や皮膚の炎症
2019年のボリビアでは、森林火災による大気汚染が深刻化し、政府が全国健康警報を発令しました。市民にマスク着用を推奨し、学校の屋外活動を制限するなど、日常生活に大きな支障が生じました。
特に高齢者、子ども、呼吸器疾患を持つ人々は影響を受けやすく、火災発生地から数百キロ離れた地域でも健康被害が報告されています。
社会インフラへの影響
森林火災は社会インフラに深刻な影響を与え、地域社会の機能を麻痺させることがあります。
避難による影響:
– 大規模な避難指示(数百世帯規模)
– 避難所の設置・運営コスト
– 住民の精神的ストレス
– コミュニティの分断
インフラの被害:
– 送電線の焼失による停電
– 通信設備の損傷
– 道路の通行止め
– 水道施設への影響(水質悪化)
2025年3月の岩手県大船渡市の火災では、144世帯に避難指示が出され、住民の生活に大きな混乱が生じました。また、煙による視界不良で空港が一時閉鎖されるなど、交通機関にも影響が及びます。

生物多様性の喪失
森林火災は生態系に不可逆的な影響を与え、生物多様性の喪失につながります。

野生動物への影響:
– 生息地の破壊による個体数の減少
– 逃げ遅れた動物の死亡
– 食物連鎖の崩壊
– 繁殖地の喪失
2019〜2020年のオーストラリア森林火災では、約30億匹の動物が被害を受け、コアラは総数の3分の1が死亡しました。一部の固有種は絶滅の危機に瀕しており、生態系の回復には数世代かかると予測されています。
植物への影響も深刻で、火災後に侵略的外来種が繁茂し、本来の植生が回復しないケースが増えています。これにより、地域固有の生態系が永続的に失われる危険性があります。
参考:林野庁「森林の有する多面的機能」、環境省「生物多様性の保全」
森林火災の予防と対策
個人ができる予防策
森林火災の約70%が人為的要因によることから、一人ひとりの心がけが火災予防の第一歩となります。
火の取り扱いに関する基本ルール:
– たき火は指定された場所でのみ行う
– 強風時や乾燥注意報発令時は火の使用を控える
– 火の周囲の枯れ葉や枯れ枝を除去する
– 消火用の水を十分に用意する
– 火から離れる際は完全消火を確認する

たばこに関する注意事項:
– 歩きたばこは絶対にしない
– 吸い殻は携帯灰皿に入れる
– 車からのポイ捨ては厳禁
– 喫煙は指定場所で行う
子どもへの教育:
– 火遊びの危険性を繰り返し説明
– マッチやライターは子どもの手の届かない場所に保管
– 山での活動時は大人が常に監督
– 防災教育への積極的な参加
地域社会での取り組み

地域全体で取り組むことで、より効果的な森林火災予防が可能になります。
防災意識向上のための活動:
– 自治会での防火講習会の開催
– 山火事予防ポスターの掲示
– 防災無線を活用した注意喚起
– 地域防災マップの作成と共有
森林ボランティアとの協働:
– 定期的な森林パトロールの実施
– 防火帯の整備作業への参加
– 枯れ枝や落ち葉の除去活動
– 早期発見のための見回り体制構築
火災気象通報システムの活用:
– 乾燥注意報・強風注意報の確認
– 火災危険度情報の共有
– SNSを活用した情報発信
– 地域連絡網の整備
行政・専門機関の対策

最新技術を活用した森林火災対策が進められています。
GPSを活用したシステム:
– 火災発生地点の正確な特定
– 消火隊への迅速な情報伝達
– 延焼予測シミュレーション
– 避難経路の最適化
森林火災ハザードマップ:
– 火災リスクの可視化
– 重点監視エリアの設定
– 防火帯設置場所の計画
– 住民への危険度周知
AIを活用した早期発見:
– 米国Pano AI社の360度カメラシステム
– 半径16キロ以内の火災を自動検知
– 24時間365日の監視体制
– 誤報を減らす画像認識技術
住友林業のAI地下水位予測:
– 熱帯泥炭地の乾燥状態を予測
– 治水設備の自動制御
– 火災リスクの事前把握
– インドネシアでの実証実験
参考:林野庁「山火事予防」、総務省消防庁「林野火災への備え」
私たちにできるアクション
日常生活での心がけ
森林火災の約70%が人為的要因によることを考えると、私たち一人ひとりの日常的な行動が火災予防の鍵を握っています。まず重要なのは、火の始末を徹底することです。キャンプやバーベキューを楽しんだ後は、炭や灰が完全に消えたことを確認してから帰宅する習慣をつけましょう。水をかけただけでは不十分で、土をかぶせて酸素を遮断することも大切です。
また、意外に見落としがちなのがゴミの処理です。山に捨てられたペットボトルやガラス片は、太陽光を集めて収れん火災を引き起こす可能性があります。ゴミは必ず持ち帰り、適切に処理することが森林保護につながります。
地域の防災活動への参加も重要なアクションです。年に数回開催される防災訓練に参加することで、火災発生時の対応を学べるだけでなく、地域の防災意識向上にも貢献できます。消防団の活動に協力したり、地域清掃で枯れ葉を除去したりすることも、立派な森林火災予防活動です。
環境問題への取り組み
森林火災リスクを高めている地球温暖化に対して、個人ができることは意外に多くあります。日々の移動手段を見直すだけでも、CO2削減に貢献できます。例えば、週に2回車の利用を控えて公共交通機関を使えば、年間で約730kgのCO2を削減できます。これは杉の木約52本が1年間に吸収するCO2量に相当します。
エネルギーの選択も重要です。電力会社の再生可能エネルギー100%プランに切り替えることで、家庭からのCO2排出を大幅に削減できます。初期投資は必要ですが、太陽光パネルの設置を検討することも長期的な環境保護につながります。
さらに直接的な行動として、森林保全活動への参加があります。植樹イベントは家族で参加できる楽しい活動ですし、間伐ボランティアに参加すれば、健全な森林づくりに直接貢献できます。日常の買い物でも、FSC認証などの森林認証商品を選ぶことで、持続可能な森林管理を支援できます。
支援活動
森林火災が発生してしまった場合、被災地域を支援することも重要なアクションです。義援金の寄付は最も手軽な支援方法ですが、被災地の特産品を購入することで、地域経済の復興を長期的に支援できます。時間に余裕があれば、現地でのボランティア活動に参加することも検討しましょう。
環境NGOへの支援も効果的です。定期的な寄付は団体の安定的な活動を支え、より大きな成果につながります。金銭的な支援が難しい場合は、イベントの運営を手伝ったり、専門スキルを活かしてプロボノ活動をしたりすることも立派な貢献です。
これらの活動は、一人では小さな力かもしれませんが、多くの人が実践することで社会を変える大きな力となります。完璧を求めず、自分にできることから始めることが大切です。森林火災は「防げる災害」です。一人ひとりの行動が、かけがえのない森林を次世代に引き継ぐ第一歩となるのです。
参考:環境省「COOL CHOICE」、林野庁「森林ボランティア活動」

森林火災とは?まとめ
日本で発生する森林火災の約70%は、たき火やたばこなどの人為的要因によるものです。年間約1,300件、毎日3〜4件の山火事が全国のどこかで発生している現実を、私たちはまず認識する必要があります。
一方で、地球温暖化により自然発火のリスクも確実に高まっています。2050年までに森林火災の発生リスクが50%増加するという予測は、もはや他人事ではありません。森林火災と地球温暖化の「負の連鎖」を断ち切るためには、社会全体での取り組みが不可欠です。
update: 2025.7.6